ホリ・ヒロシ 人形舞– HORI HIROSHI NINGYOMAI –

ホリ・ヒロシ『人形舞』

人形作家であり、舞踊家でもあるホリ・ヒロシが独自に確立した舞台芸術が『人形舞』です。

ホリ制作による等身大の人形を遣い、演劇や舞踊など多彩な舞台を表現します。その題材は、国内外の戯曲をテーマにしたもの、オリジナル脚本をはじめ、能や歌舞伎等の古典芸能の演目、伝承・伝説、舞踊作品、オペラなど多岐にわたります。人形同士で進行する従来の人形劇と違い、舞台俳優・能楽師・狂言師・舞踊家・オペラ歌手・洋邦楽奏者など幅広いジャンルのアーティストを共演者として、文楽とも異なる人形による新しい芸術分野を追求しています。その最大の特徴は、体長約170cm・重さ16〜25kgもの人形を、黒衣のホリが共に舞うように遣って、えもいえぬ優美さと躍動感の中、細やかな感情をあますところなく表現することにあります。また、人形舞45年の歴史の中で、作品の大部分の作・演出は、座付作家として堀舞位子※が手がけていました。

上演会場も、演目にあわせて通常の劇場や能舞台のほか、お寺の境内や古城の天守閣など屋内野外に自在に設定し、美しくも幻想的な演劇空間を生み、多くの国内・外の公演を通じて高い評価を得ています。

1991年には、”日本の伝統美に現代感覚を取り入れ、独自の芸術分野を切り開いた”として、東京都民文化栄誉賞を受賞しました。

ホリ・ヒロシの制作した等⾝⼤の⼈形は、200体以上にのぼります。

※妻 旧姓 早野シャーロッテ麻衣子 後に舞位子と改名。2018年没(80歳)

2002年初演 谷崎潤一郎の詩より『花の段』

2022年7月放送MXテレビ「DeepTV.art」XRスタジオの人形舞『焔』。ホリの『人形舞』がXR技術の空間にて独特のアートとなる。

1990年
江戸川乱歩原作
『黒蜥蜴』

1990年
江戸川乱歩原作『黒蜥蜴』

『予感』 曲:ミントン・ナシメント

江戸川乱歩『人でなしの恋』

2018年初演
於:GINZA SIX 能楽堂
主人公:間野京⼦